「アイデアのつくり方」はたった60分で読める最強のアイデア作成教則本
先日こちらの記事で「アイデアのつくり方」という本が紹介されていました。
面白そうだなーと思っていて、今日たまたま立ち寄ったブックオフでまさにその「アイデアのつくり方」を発見し、ほぼ反射的に購入しました。
ものすごく薄い本でスターバックスでさらっと1時間くらいで読み終えたので、読書感想レビュー書きます。
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ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」
この本、まずタイトルが面白いと思いませんか?
だって普段僕らの日常会話でアイデアという言葉は「アイデアが降ってきた!」とか「アイデアが湧いてきた!」っていう使い方をすると思いますが、この本のタイトルはアイデアのつくり方。
アイデアってつくるものだったんだね。。。ってタイトルから既に目からウロコでした。
そして本書はたったの102ページしかないとても薄い本です。しかも本文はそのうちのさらに半分くらいで残りは解説やあとがきという潔さが気持ちいい本です(笑)
なのにいろんな記事やレビューで絶賛されているように、この薄い本の中にアイデアのつくり方の全てが盛り込まれています。
軽い気持ちで読み始めましたが、すぐに実践できることが具体的に書かれていますので、本書からの引用を交えながら感想を書いてみたいと思います。
アイデアをつくるための心の訓練
本来僕たち人間には誰にでもアイデアをつくる才能を持ち合わせているということが本書では書かれています。
その才能を伸ばすために学ぶべき大切なことは以下の2点に集約されるそうです。
- 原理
- 方法
どんな技術を学ぶときでも、断片的な知識は全く約にたちません。
僕も身に覚えがありますが、仕事で今までぶつかったことがない問題にぶち当たったとき、どうしても小手先のことから身につけようとしてしまいます。
当然ですが仕事には期限があり、その期限内に収めるためには時間を最大限効率的に使いたいという心理が働いてしまい、目に見てわかりやすいことから手をつけたり、学んだりしてしまうものです。
ですが、それらはほとんど役にたつことはありません(確かに)
その問題の原理と方法を知らなければ小手先のテクニックや断片的な知識は意味をなさないものなのです。
アイデアのつくり方も全く同じで、原理と方法を知らなければ成し得ないものなのだそうです。
アイデア作成の基礎となる一般的原理
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外のなにものでもない
アイデアって「画期的で斬新な発想から生まれる、これまでにない新しいもの」みたいな勝手なイメージを持っていたのですが、実は全く違ったんですね。すでに在るものを組み合わせることでつくられるものだということです。
既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性を見つけ出す才能に依存するところが大きい
才能という言葉で表現されていますが、これは多分考え方や捉え方に依存するって意味で僕は解釈しています。なんでも否定的な考え方しかできない人は、◯◯と◯◯が組み合うはずがない!と考えるでしょうから、そういった人にはなかなかアイデアをつくるのに苦労するんだろうなと思います。
5段階の心の技術
1.資料を収集する
コピーライティングの仕事も6〜7割はリサーチの時間に当てます。
Webサイトを制作するときも、案件の引き合いがあって、クライアントにヒアリングをして、すぐにPhotoshop起動してデザインつくろうと思ってもなかなかうまくいきません。それは事前情報や知識が何もない段階でいきなり手を動かしても結局なにもできないということです。
さらにジェームス・W・ヤングは2種類存在すると言っています。
特殊資料
例えば広告で売りたい製品のことや、それを求めるターゲット層のこと。
一般的資料
一般的資料とは、日常的なこと全てが当てはまるのではないでしょうか。
つまり、特殊知識(専門知識)と一般的知識(常識)が組み合わさることで、新しいアイデアをつくることができるということだと思います。
2.資料の咀嚼(そしゃく)
資料を集めたら次の段階に入ります。それは実際にその集めた資料に触れてみるということです。
それは書き留めることであったり、情報と情報を並べてみたり、視点を変えてみてみたり、逆さまにしてみたり。。
本書では集めた資料(情報)ひとつひとつの事項をカードに書きとめることを推薦しています。
よくポストイットに書いて、ホワイトボードに貼り付けて、並べ替えたりグルーピングして発想を膨らます方法がありますが、それと同じことですね。
3.一度全てを完全に忘れる
これが最もびっくりしたところなのですが、ここまでの二段階で情報収集から情報の整理までを行ったら、一度頭から完全に切り離し忘れることが必要なのだそうです。ここまでの段階で直接的な努力は終わっているとジェームス・W・ヤングは言っています。
ここですべきことは、問題を心の外に移し諸君が眠っている間にそれがかってにはたらくのにまかせておくということ
心の外に移しって、、、完全放棄ってこと(笑)
でも現実これって難しいと思いませんか?抱えている問題を心の外に移すなんてなかなかできることじゃないです。
本書ではシャーロック・ホームズの一例に例えて比喩されていますが、シャーロック・ホームズ著者のコナン・ドイルは創作家として創造過程というものがどういうものかを知っていたのだそうです。
4.アイデアの誕生
諸君が実際にこれら三つの段階で諸君のすべきことをやりとげたら、第四の段階を経験することはまず確実である。
どこからもアイデアは現れてこない、それは、諸君がその到来を最も期待していない時、ひげを剃っている時とか風呂に入っているいる時、あるいはもっと多く、朝まだ眼がすっかりさめきっていないうちに色を訪れてくる。
5.アイデアを現実に具体化させ成長させる展開へ
この段階において諸君は生まれたばかりの可愛いアイデアをこの現実の世界の中に連れださねばならない。そうすると、この子供が、諸君が当初産み落とした時に思っていたようなすばらしい子供ではまるでないということに気づくのがつねである。
僕のこれまでの体験で言うと、アイデアが浮かんだのは大抵真夜中が多いです。そして次の日になると意外と大したことないと冷静に振り返ってしまってそのままそのアイデアは陽の目を見ることなく消え去って行くことをこれまで何度経験したことか。。
しかし本書にはそれで諦めてはダメだと書いてあります。
そしてこう続きます。
良いアイデアというのはいってみれば自分で成長する性質を持っているということに諸君は気づく。いいアイデアはそれを見る人々を刺激するので、その人々がこのアイデアに手をかしてくれるのだ。諸君が自分では見落としていたそのアイデアの持つ種々の可能性がこうして明るみに出てくる。
アイデアのつくり方を読んだ感想
冒頭にも書きましたが、僕は今までアイデアとは降ってきたり、湧いてきたり、こちらの意識とは無関係に受動的なものだと思っていました。
ですがそれが全く違うものだということですね。
皆さんの周りにも「あの人は発想が豊かで次から次にいいアイデアがよく浮かぶなー」って人が1人はいるんじゃないかと思いますが、そういう人たちって多分日頃からものすごくいろんなことを考えたり、自分の中に落としこんだりしているでしょうね。それが無意識にできる人もいるのかもしれませんが、この本に書いてあるとおり意識的にやることもできるんです。
僕はさっそくこの本から学んだことを自分の仕事に活かしてみようと思います。
アイデアってデザイナーとかコピーライターとかクリエイティブ系の仕事にしか関連しないような気がしますが、どんな仕事にも本書に書いてある内容は使えると思います。
「アイデアのつくり方」お勧めの一冊です。
まとめのまとめ
なんか引用だらけになってしまいましたが、本の感想をまとめるって難しいですね。
自分の情報整理と表現力のなさを通関しています。
しかしこれも本から得た情報を断片的に自分に咀嚼し、アウトプットする力を磨くにはちょうどいいので、これからもたまに読書レビュー記事書いてみようと思いました。
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